チーム立ち上げから3カ月で課題を可視化し、更なる挑戦へ。業界未経験から“課題を解決して会社に貢献するチーム”へ

toBeマーケティング株式会社 経営企画室(マーケティング企画チーム) リーダー  田中 智子さん

株式会社セールスフォース・ドットコムが提供するCRM(顧客管理システム)の「Salesforce」とマーケティングオートメーションの「Pardot」を組み合わせたツール導入・活用支援サービスを提供するtoBeマーケティング株式会社。同社のマーケティング企画チームは各部署の課題を、整理・解決、またするために設立されました。

メンバーは業界未経験の新人という3名。チーム立ち上げ以来、ITもマーケティングも自社サービスに関しても知識のないところから体当たりで学んできました。現在も新たなサービスと既存サービスの価値向上を目指し、展示会やセミナーの開催を積極的におこなっています。

今回はそんなマーケティング企画チームのリーダーを務める田中さんにお話を伺いました。

■プロジェクト登場人物

田中 智子さん
1985年生まれ。長野で飲食店の店長を勤め、結婚を機に上京。広告代理店に勤めた後、toBeマーケティングに入社。入社当時は社内で飛び交うマーケティング用語が全く理解できず、まるで知らない外国語のように聞こえたという。日々勉強とチャレンジを続け、現在はマーケティング企画チームのリーダーを務めている。

■はじめに

急きょ集められた3名が、顧客課題を解決するサポートチームに!

ーまずは、マーケティング企画チームメンバーについて教えてください。

マーケティング企画チームは、弊社が導入支援を行う「Pardot」についてのセミナーを運営していた私と、ビジネスパートナーの株式会社セールスフォース・ドットコムが主催する展示会への出展を担当していた広報の小尾、入社したての新人社員金子の3名で発足しました。小尾は広報という立場上、チームには外せない存在ということでアサインが決まっていて、金子についてはOJTの際の実行力や行動力を見て、私が「ぜひ、企画チームへ!」と声をかけました。

ーいろいろなところから集められた3人なんですね。マーケティング企画チームの業務はどのようなことですか?

それぞれの部署が別々に抱えている課題をヒアリングし、社内運用改善や新たな施策の企画が大きなミッションです。そのため、メイン業務は大きく2つのテーマに分けて進めています。

1つ目は「既存顧客の満足度向上のための企画」。「Pardot」の基本サポートサービスで既存顧客の満足度向上のために何ができるのかをメインに、サービスメニューや提供コンテンツ、セミナーの内容を検討します。

2つ目は「新規顧客のリード獲得、サービス認知のための広報活動」。自社で提供するサービスを社内で使っていないというのはおかしいですよね。だから、弊社でも自社サービスについての知見を広げたいという目的もあって、「Pardot」を使用したマーケティング施策を行っています。新規顧客獲得につなげていくために、マーケティングオートメーションを活用した営業へのリードパスや、リードナーチャリング施策に取り組んでいます。

■プロジェクト課題

webリテラシーの低さを痛感
他部署、社外パートナーを巻き込み、チームの土台をつくる

ーサービスに対するサポートと広報を取りまとめている部署といった感じですね。
 チームが発足した後、最初はどのように進めていったのでしょうか?

弊社にはマーケティングやweb、システムに関するプロフェッショナルが揃っていますが、私たち3人に関しては彼らのような“特化した能力”がありませんでした。最初のうちはミーティングで飛び交う言葉すら理解できず、ついていけないこともあり、弊社が導入支援を行っている「Pardot」の知識もほとんどなかったんです。そのため、まずは定期的な展示会やセミナーの運営からはじめることにして、それと並行してwebやマーケティングに関する知識量を増やしていく必要もありました。

展示会やセミナーの運営はチーム発足前からやっていたことですが、それまではただ出展する、ただ運営するというだけだったんです。そろそろ次のステップに進みたいと思い、イベントの効果測定を開始し、お客様のニーズを踏まえて新規リード獲得や満足度向上を図ろうと考えていました。

ーまずはこれまでやってきたことのブラッシュアップと、知識の底上げを図ることにしたのですね。
 その後、webサイトのリニューアルをチームで進行されたそうですね。

そうです。自社サイトのリニューアルの話が出て、広報にも関係するものだという理由からマーケティング企画チームが担当することになったんです。これは、今年の6月あたりから始まったプロジェクトだったんですが、その時点ではまだ「Pardot」はおろか、webについても全く分かっていないレベルでした。

リニューアルのスケジュールを作ろうにも、必要となる業務すら分かっていない状態だったので、まずは他部署と連携を取るところからはじめました。やりたいことを書き出して関係各所に意見を聞き、指摘を受けた箇所について調べて再度ヒアリングをおこなう……という繰り返しでしたね。アドバイスをもらい、周囲に支えられながら、自分自身の土台を積み上げて少しずつステップアップしていけるようになりました。

だから、最初のうちは関係各所の協力でプロジェクトが成り立っているような状況でした。コンセプトの考案からサーバーなどのシステム部分まで検討する必要があって、外部の制作会社やシステム担当のエンジニアの協力を仰いでどうにか業務を進めていましたね。
このプロジェクトで、社内コミュニケーション体制が整い、情報共有やノウハウの共有化が行われ、自身の意識改革の良い機会となりました。

■変化

コミュニケーションの重要性。勉強づくしの毎日。知識の底上げで兆しが見える

ー右も左も分からないなか、相当ハードな業務でしたね。
 かなりのコミュニケーション力が問われたのではないでしょうか。

分からないことだらけでしたが、まずは分かる範囲を広げていこうと考えていました。そのためにも、コミュニケーション力はとても大切でしたね。分からないことがあれば、その場では答えを出さずに保留させてもらって、一旦持ち帰って勉強しました。そして、次のミーティングまでには理解しておくようにして、自信を持って交渉できるよう心掛けていました。

持ち帰って勉強した際に、それに関連したことまで調べておくことでどんどん知識が広がるのを感じました。業務と平行して必死で知識の底上げをしていました。

ー毎回、新しい学びがあるということですね。
 マーケティング企画チームはどのくらいの知識レベルを求められているのですか?

チームとしては、プロと同等の知識量までは必要ないと思っています。しかし、他部署の人たちと対等に話せる最低限の知識がないと業務を進行できません。

他の部署は私たちのチームを助けるために、色々と協力してくれますが、私たちに必要最低限の知識も習得していないことで呆れられてしまうこともありました。「Pardot」に関しても、社内のほとんどの人が必死に初期設定や機能について勉強しているのに、私たちは、そこに時間を使うことができていなかったんです。でも自社サービスで扱うツールの知識もないのに、会社やサービスの効果的なPRなんてできるわけがないですよね。だから、今はそういった部分のスキルアップ、勉強に最も力を入れています。

■結果と今後について

知識量が増え対応できる幅が生まれる
今後はより効率的にサービスの質を上げていきたい

ーなるほど。やはり基礎を固めないと、積み上げられないですからね。
 その後、変化はありましたか?

知識量が増えると、スピード感が変わりましたね。やはり、何もわからない人からの漠然とした相談よりも、ある程度、企画という形にしてからスタートさせた方が、話が早いですからね。チーム全体の知識量が増えたので、小尾も金子もそういう進め方ができるようになってきて、それに伴ってプロジェクト全体の動きも少しずつ早くなってきたので、以前と比べるとはるかにスピードが速くなっていると感じています。

土台が整ってきたことで、展示会やセミナー業務のフローも確立できて、発足から3カ月ほどでKPIや受注金額目標、更新率なども出せるようになり、やっと数値目標を立てられるようになりました。

ー具体的にはどのように展示会などを進めているのですか?

9月の展示会は名刺獲得目標を設けて進めました。それ以外にも、ノベルティグッズやデモンストレーションの内容などもしっかりと企画して臨みました。

また、展示会の後のフォローについては「Pardot」の「Engagement Studio」という機能を活用して進めています。この機能では、展示会でいただいた名刺を取り込み、お客様の属性や興味分野に合わせたメールを自動配信するためのシナリオを組むことができるんです。

まず、取り込んだ名刺データを既存と新規といった分類をして、「Engagement Studio」の機能では、それぞれのお客様に合わせたフォローメールが自動で配信されていき、そのメールの開封やリンクのクリックの有無によって、さらに次の自動メールを配信していくんです。お客様のニーズを把握した上で、営業担当がアプローチできるので、商談の質も向上します。

最初は「Engagement Studio」について、全く知らない状態から仕組みを構築したので、かなり時間がかかりましたが、今は、ある程度は使いこなせるようになったと思います。現在は、展示会がメインですが、今後は他の企画でも、もっと「Engagement Studio」を活用し、成果につなげたいと思います。

ー課題となっていた「『Pardot』を使いこなす」という部分が着々と進んでいるようですね。
 今後も展示会やセミナーは開催していくのでしょうか?

そうですね。企画自体はどんどん増えていくので、それをいかに効率良く積み上げていけるかが今後の課題です。あとは、セールスフォース・ドットコムのパートナーとして必要なアライアンス業務もあり、納品の質の向上や、新たな施策を打ち出して、受託率を向上させていかなければならないので、そちらもミッションとして進めています。

新規顧客獲得は、自社とセールスフォース・ドットコム経由の2つに分かれているんです。小尾は自社サイトや展示会、セミナーからの新規受注を担当し、金子がセールスフォース・ドットコムとの共催セミナーを盛り上げています。

現在、弊社が設立2年半ほどで導入社数は約566社(2017年11月現在)。そのうちの約9割がセールスフォース・ドットコム経由の受注なのでセミナーも共催で行っているんです。会場を借りて、コンテンツ企画については弊社で提供するというスタイルですね。現在は、金子が新しい施策に取り組んでいます。

ーなるほど。今後の目標を教えてください。

「Pardot」をはじめとするSalesforceの基本的な機能に関する知識の底上げはもちろんですが、自社で開発したサービスともっと連携していきたいですね。弊社は現在、ABM(アカウントベースドマーケティング)用の自社サービスを開発しているので、まずはそのサービスを自社で活用し、その結果を事例として発表できるところまで持っていきたいんです。初期設定などのナレッジは蓄積されているのに、それを活かした運用が自社ではできていないので、しっかりと運用体制を構築して、お客様に見せられる形にしていきたいですね。

広報でもお客様の事例を集めているので、そこにもっと鋭い指摘や発見ができるように、もっと質を上げていきたいです。今はただやっているだけで終わってしまっているので、しっかりとKPIを作ったり、質の良いリードを渡したりすることを目指していきたいですね。まずは自分たちのスキルアップ。それから展示会やセミナーの質を向上させ、会社に貢献していくことが私たちマーケティング企画チームの最終的なゴールだと考えています。