ITを強みに、新しい社会のソリューションを提供する

株式会社野村総合研究所 取締役会長  嶋本正さん

変化が激しく予測がつきにくい時代に、「未来創発」を掲げ社会に新しい価値を創造し続けている株式会社野村総合研究所。コンサルティング、金融ITソリューション、産業ITソリューション、IT基盤サービスの4つの事業を通して、社会の仕組みづくりやお客様のビジネスを支えています。

取締役会長の嶋本さんに、事業に対する思いや、女性活躍のための取り組みなどを伺いました。

多様な人材が、新しい社会の課題を解決する

ー御社の事業内容を教えてください

どの事業についても、お客様が持っている課題が何かを一緒に考えて、問題を発見し、その問題を解決するための策を提案するということが共通しています。その上で、課題解決のための情報システムまで作り上げることが弊社の一番の強みです。

会社として一番大事なことは、「新しい社会のパラダイムを洞察し、その実現を担う」という企業理念にあります。1つは、この先の社会がどのように変化していくかということを見抜き、その変化に対応していくための戦略をお客様と一緒に考えていくこと、もう1つはお客様の信頼を得てお客様と共に栄えるということです。この2つが、弊社の事業を支える使命になります。

ー今後の事業に対する思いを聞かせていただけますか

社会がどんどん変化して、課題が複雑になっている世の中において、ある専門家の集まりだけでは良い施策は浮かんできません。

いま社会は「やってみないと分からない」世界になってきています。今までは、コンサルタントが仮説を作り、システムエンジニアがそれを実現するという流れだったのですが、これからの仮説検証を進める際には、今までとは違う流れも必要になってくると感じています。そして「コンサルタント」と「システムエンジニア」という関係にとらわれないコミュニケーションの形が求められてきます。多様な人材をいかに結集するかがとても大事になってきていると思います。そして弊社にはそれに見合う多様な人材が集まっていると自負しています。

女性の離職率・退職率改善が今後の課題

ー女性活躍のための取り組みはありますか

私が社長になった時、女性の部長は1人もいませんでした。「新しい社会のパラダイムを洞察する」という企業理念を掲げたのに、女性がいない状態はありえないわけです。そんな状態で偉そうなことを言っても理念実現できないよねということで、3年目から毎年女性の部長や室長を選出しています。

ー女性活躍に関して今感じている課題はありますか

女性について今感じている課題は、若い人達の離職率・退職率が男性に比べて高いことです。特に、ライフイベントが起きる前に辞めてしまう女性もいますが、これは、将来の自分のキャリアパスを想像した時に、自分なりのストーリーを描けないのが問題ではないかと考えています。女性にとってキャリアの選択肢が少ないように見えてしまうことに対して、何とかしていきたいと考えています。

ー課題に対して、どのような取り組みをしていますか

若い人達が、10年後、20年後の自分がどういう仕事をして、どういうスキルが身についてというビジョンを持てるようにしています。自分が今後成長するためにはこういう可能性がある、ということを出来るだけ理解してもらうような方法を考えています。昨年度からは女性社員向けのキャリアデザインセミナーやリーダー育成研修も開始しました。

つかんだチャンスを手放さない

ー働く女性に向けてメッセージをお願いします

能力も意欲もあるにも関わらず、出産や子育てのために働けなくなる人も多いと思います。働くことは個人の成長や社会貢献にも繋がりますが、そのチャンスが無くなるのはもったいないと思います。

チャンスは1度手放すと次に獲得するのは難しいものです。仕事を続けるということは多くの悩みもあり大変だと思いますが、周りに相談しながら、自分の成長や、社会貢献できるチャンスは手放さないようにしてほしいです。弊社で今活躍している女性のトップ達の大部分は、子供を抱えながらここまでやっているので、若い人達にも諦めないで欲しいです。つらくなったら周りに相談しながら仕事は続けていってほしいし、それが本人のためにも、しいては社会と会社のためにもなると思います。