柔軟な対応力がこれからの生きる力になる

株式会社Faber Company 取締役社長COO  稲次正樹さん

検索エンジンマーケティングを中心にWebマーケティングのコンサルティングを手がける株式会社Faber Company。職人的なリサーチの徹底と細やかな提案力によって、確固たる信頼を得ています。

そんな株式会社Faber Companyの取締役社長COOである稲次さんに、事業内容と女性のキャリア支援についてうかがいました。

ー事業について教えてください

私たちは10年以上にわたり、クライアント企業様のWebマーケティングにおける課題解決をお手伝いしてきました。近年では、価値のある(役に立つ)情報を検索ユーザーに提供することで、これまでリーチできなかった層から見込み客を呼び込む「コンテンツマーケティング」という手法が注目されています。当社は特に、この分野のコンサルで先駆者的な企業であると自負しております。

ー事業への想いをお願いします

当社ではWebマーケティングのスキル保有者を独自に「職人」と呼んでいます。かつて産業の歴史がそうであったように私たちもまた、「職人」が現場からしか知り得なかった暗黙知やノウハウをテクノロジーに落とし込み、広くあまねく提供することで生産性を向上させようと挑戦を始めました。そして2015年にリリースしたのが、人工知能を活用したWebマーケティングツール『MIERUCA(ミエルカ)』です。

この『MIERUCA』を駆使してコンサルを行う当社の「職人」には女性も多く、美容などの女性が求める商材のみならずBtoBの案件でも、女性コンテンツディレクターやコンサルタントが活躍しています。

柔軟な働き方を提供することで優秀な女性の採用が可能に

ー貴社には女性社員が多いようですが、それはなぜですか

設立当時はベンチャー企業なので一般には名前が知られていないこともあり、望むような人材を採ることはできませんでした。しかし「出産・育児でブランクができると元のキャリアパスに戻りにくい」という女性たちの嘆きを耳にして、一人ひとりが必要としている勤務形態(時短・在宅など)をできる限り叶えるようにしたところ、今までは考えられなかった優秀層を採用することができたんです。

Webマーケティングの仕事はPCとネットワーク環境さえあれば「いつでも・どこでもできる仕事」ですが、「だれでもすぐにできる仕事」ではありません。だからこそ、優秀な女性が「職人」として戦力になってくれたことは幸いでした。採用した社員が更に優秀な元同僚を連れてきてくれたりして、徐々に女性が増え、女性社員比率は43%(2017年3月現在)です。

コンテンツマーケティングは、検索ユーザーの気持ちになって物事をとらえるマーケティング手法のため、“おもてなしの心”に優れた人が向いています。それを意識して採用すると、自然と女性が多くなるという側面もあるかもしれません。

ーマネジメントにおける手ごたえと課題を教えてください

様々な職種に女性がいますが、全方向で女性の力を感じています。女性メンバーが増えてくると、積極的に取り組むべき課題はやはり「家庭と仕事との両立支援」です。育児と仕事の両立は、「保育園時代より小学校に上がった後のほうが大変」というケースもあります。女性の気持ちや家庭環境を理解しつつ生産性を向上できる管理職、特に女性マネージャーの育成に力を入れています。また、休業取得をする女性社員に、同じ立場から職場復帰をした経験のある社員がメンターとなってカウンセリングを行ったり、若手女性社員のキャリア形成をサポートするための講演会+懇親会を開催したりといった試みも始めました。認可保育園に落ちた場合、無認可保育園代を一部会社が負担する「託児費補助制度」も、現在検討中です。

キャリアをあきらめることなく自己研鑽を

ー働く女性にメッセージをお願いします

出産・育児のライフステージに入ると、今までの働き方が必ずしもできるとは限りません。昔は仕事を「やるかやめるか」しかなかったかもしれませんが、今は二択にとらわれず既存の制度の中でも働き続ける方法を模索できる時代ではないでしょうか。たとえ育休に入っても、勤務形態を変えたとしても、自分のスキルアップにつながる活動は続けるなど、できる範囲で爪を研ぐことは可能なはずなので、それまで積んできたキャリアを諦めないでほしいと思っています。
これからの時代は介護の問題も深刻化します。当社には子どもの保育園のお迎えを担当する日を、日常的に時短勤務にしている男性社員もいますが、介護においても男女が協力して向き合いつつ、仕事で成果を上げられる環境づくりに取り組んでいければと考えています。