女性の能力にITの力を付加して、さらに求められる人材へ

株式会社ヴィーナス・ブラスト 代表取締役  岩本竜一郎さん

社員の9割が女性という株式会社ヴィーナス・ブラストは、「IT×女性」をテーマに業務改善コンサルティングやデジタルコンサルティング、そして技術力を持つ女性に特化した人材派遣などを行っています。
女性の力を活かして社会に貢献するリーディングカンパニーとして、女性が安心して一生働ける環境づくりや、「求められる人材」になるための技術指導に尽力しています。

株式会社ヴィーナス・ブラストの描くこれからの会社の在り方、そして女性の活躍について代表取締役の岩本竜一郎さんにインタビューしました。

身近な女性たちの「もったいない状況」を変えたかった

ー「IT×女性」に注目した理由を教えてください

1つ目の理由は、私の母です。母は大手企業に勤務しながら私を育ててくれたのですが、今から50年前の日本で、女性が働きながら子供を育てるということがどれだけ大変か、想像を絶するでしょう。親戚に預けられたり、帰りが遅かったりと寂しい思いもしましたが、母が働いてくれていたからこそ、私はまっとうに育ってこられたのだと思っています。
 
2つ目の理由は、私がシステムエンジニアをしていた頃に見てきた多くの女性エンジニアたちの存在です。周りの技術者たちが口をそろえて「優秀だ」というほどの実力者でも、時代的にも「女は出しゃばるな」という男社会の中、技術力だけで戦っていくのは相当大変そうでした。

そんな、苦労をした母や、実力があるのに社会で正当に評価されなかった女性エンジニアたちを見て、有能な女性たちが辞めざるを得ない「もったいない状況」をどうにかしたいと思ったことがきっかけです。

「あなたがいなくちゃダメ」と言われる女性を社会に送り出す

ー女性活躍に対して、どのような思いを持っていますか

私たちが目指しているのは、技術に特化した女性の人材派遣です。ただの派遣スタッフではなく、技術専門職として高いスキルを持った女性を派遣するというもので、ITに関係する職種だけでなく、新たな領域にもチャレンジしていきたいと思っています。
弊社の目指す社員は「求められる人材」です。交代がきく作業者ではなく、現場から抜けられない頭脳労働者になれるような人材を育成するため、社内教育や自主学習、資格取得にも重点を置いています。

自分と子供の未来のための「経済力」

ー最後に、働く女性にメッセージをお願いします

私は生まれてから小学校に上がるまで、叔母の家で育ちました。本当に大切にしてもらいましたが、常に大人の目を気にしていました。現代では共働きが理由で、「生まれてからずっと他人のそばで育つ」という不幸な環境が当たり前になってきています。
今の社会は、女性に「働け」と言いながら、そういった不幸な子供たちへの対応など根本的な解決が一切されておらず、表面上だけ女性を活躍させてなんとかしようとしているように感じています。

女性が働きやすく、経済的にも安定し、「子供の涙の量を少なくする」社会を目指さなければと思っています。経済力をより多く求めるということは、より価値のある人生をつくっていくということです。女性が社会進出する道には、色々な困難が降りかかってくると思います。しかし、生きていく上で必要な知恵を子供に伝承できるのは母親で、そのためには、多く学べるうちに社会に揉まれて、物事の道理、社会の摂理を教えられる人間になることが重要だと考えています。若いうちにたくさん勉強して、技術を磨き、価値がある仕事ができる人になれば働き方も選ぶことができます。

「お金を得るために何を犠牲にしていくのか?」という考え方自体を変えることによって、自分自身の可能性だけでなく、子供の可能性も広がると思っています。